体幹がしっかりすることで舌の動きをスムーズにし、歯が並ぶ顎を作ってくれる

頭を左右に動かしたり、体を自分で動かそうとし始めるこの時期に大切なことは、体幹を作ることです。

 

赤ちゃんは自然に行う、大人にとっては何気ない動きの中で、自ら体幹を獲得していきます。

 

ですので、大人にできることはその動きがやりやすいように環境を整えてあげることです。

例えば寝返りをするときは足で地面を蹴るという動作が必要になりますがこの時に、足指まで繋がった服を着ていたら滑ってしまいます。

 

服を上下分かれた柔らかく動きやすい服にしたり。成長を自分の力で獲得できるような暮らし方を心がけましょう。

授乳や抱っこ、ねんねなどの暮らし方は基本的には同じなので、この時期の体の発育に合わせた暮らし方のポイントを記載しますが、下記の『目指す状態』を心がけてみても体をそらせて嫌がったり、実践が難しい赤ちゃんも多くおられます。この場合の主な原因は体の緊張です。暮らし方に気をつけるのと一緒に、固まった筋肉をほぐし緩めてあげることがとても大切になります。

 

ベビーマッサージや身体調和支援など、専門家の方に相談し、アドバイスを受けられることをお勧めします。

 

抱っこ、授乳の時に背骨がCカーブを描き、

顎がひけている

 

寝ている時に口を閉じている

 

鼻で呼吸をしている

 

口の中を覗いた時に、ベロが上顎についている

 

お腹が柔らかくリラックスしている

 

泣いている時にお顔を真っ赤にして、

大きな口を開けている

 

頭の形が丸い

 

 ⭐️仰向けで寝られる⭐️

 

床に下ろすときにもそーっと

 

縦抱きの時に必ず頭を支える

 

抱っこ紐に入れての長時間の移動を避ける

 

抱っこ紐に抱っこしてもらわない

 

厚着をさせない

 

スタイ(よだれ掛け)をつけない

 

おひなまきをしない

・お母さんは前傾姿勢をとる

・赤ちゃんの下半身をしっかり支える

・おっぱいとお口の高さ、角度を合わせる

・大きく口を開けてから加えさせる

・赤ちゃんの顎が上がらないように気をつける

・哺乳瓶の角度に気をつけて

(ここまではねんねのページで詳しく説明しています)

 

・下半身を支えたまんまる抱っこに

・顎を引く

・両手を同じ位置で抱っこしてあげる

・こまめに抱っこの向きを変える

・縦抱きをしない

 

抱っこ紐に入れない

首が座り縦抱きができるようになってきたこの時期、抱っこ紐に入れて少しお出かけがしたくなるかもしれません。この時に最も気をつけていただきたいのが抱っこ紐の使い方と使う時間です。首が座ったと言ってもまだ赤ちゃんの首は不安定です。この時期に縦抱きで抱っこ紐に入れてユッサユッサと歩き回ると首の成長に影響を及ぼします。首には脳と体を繋ぐ生命線のような血管や神経が通っています。縦抱きをするときは手でしっかり支えてあげて、お出かけの時に抱っこ紐を使う場合も、あくまで『落下防止のための道具』と捉え、親御さんんの手や体全体で骨盤や頭をしっかりささえてください。しかし抱っこ紐はワンパターンのだき方しかできません。横抱きにしたり縦抱きにしたり、こまめにだき方を変えることがとても大切なので、可能な限り抱っこ紐を使わない子育てを心がけましょう。

 

 

・首を支え、顎を引くためのバスタオル枕を作る

・沈み込まない布団で上から重力をかける

・呼吸がしやすいように襟のボタンは外す

・原始反射の邪魔をしないように厚着をさせない

(ここまではねんねのページで詳しく説明しています)

 

寝かしつけで抱っこ紐を使わない

抱っこ紐に入れると親御さんも長時間の抱っこの負担が楽になり、抱っこ紐に入れて寝かしつけをするというようなことも増えるかもしれません。しかしほとんどの抱っこ紐は縦抱き。首が座っていると言っても長時間の縦だき姿勢は赤ちゃんの体に大きな負担となります。抱っこ紐を使わない縦抱きでは、赤ちゃんの体を親御さんが体全身で受け止められますが、抱っこ紐の場合は赤ちゃんの位置が低くなりやすく、どうしても抱っこ紐による吊るされた抱っこになりがちです。赤ちゃんが嫌がらなければ、寝かしつけの抱っこの時は横抱きでまあるく抱いてあげましょう。

 

そり返った姿勢のまま寝かせない

寝返りが始まると、体をそらせたまま寝てしまうなんてことも起こると思います。そういう場合はたいてお口がぽかんと開き、上唇が尖り、お顔が潰れています。この寝方が長くなると、接している部分に頭の形が平らになり、向き癖に繋がることもありますし、鼻で深い呼吸ができず、口を使った呼吸を行おうとします。

 

口呼吸の時間が長いと、鼻は成長してくれません。鼻を使わないことで鼻が使えなくなり、鼻水穴詰まりを起こし、ますます口呼吸の癖が増長させるという悪循環を生み出すこともあります。

 

せっかく寝入った子を起こしたくはないのですが、必ず姿勢を仰向けに戻してあげましょう。仰向けに戻しても、そりかえる場合は、体が緊張して硬くなっているはずです。ベビーマッサージや童歌で、体の緊張をとってあげましょう。

 

お腹に触れて、張っている場合は、お腹に空気が溜まっていることがあります。授乳の仕方、泣かせ方をねんね期のページで見直してください。

 

またすでに頭が平らになっていたり変形が見られる場合は専門家のサポートも視野にしれましょう。頭の形は生後3ヶ月までがとても改善しやすく、8ヶ月を過ぎるとその効果が低くなります。

 

縦抱きの時に必ず頭を支える

赤ちゃんの首を育てるためにとても重要なことです。

首が据わったからと縦抱きにする機会も増えてくると思いますが、赤ちゃんの首はまだグラグラ。その頭を支えるのは大人の役割です。

 

これから体がどんどん大きくなるように、首も成長し、大人の首のように長くなっていきます。小さかった赤ちゃんの首の骨は『石灰化』することにより少しずつ大きく固くなっていきますが、縦抱きの時に保護者が頭を支えなかったり(横抱きも同じ)抱っこの時のゆらゆらが強すぎると、その衝撃で石灰化がうまくいかず、首の骨がきちんと成長しないということも起こります。

首は人間の生命線です。その成長の影響は歯並びの問題だけにとどまりません。

 

首が据わっても、しばらくは横抱きにし、首の骨に力が加わらないように気をつけましょう。

 

抱っこ紐に入れての長時間の移動を避ける

首が据わると、少しお出かけをしてもいいかな、、、という気持ちになります、もちろんおうちの周りをお散歩したりすることは大切なことですが、ショッピングモールでのお買い物や、車での長距離移動は、体が急激に成長している赤ちゃんにとって、大人が思っている以上に負担がかかっています。

 

赤ちゃんの首の成長に一番大切なことは安静です。

赤ちゃんの1年間は人生の土台を作る、やり直しのできない貴重な時間だということをしっかり念頭に置いて、赤ちゃんに負担をかけないためにはどういうふうにお出かけや移動、日々の生活を送ればいいのか、パートナーとしっかり話合いましょう。

 

抱っこ紐に抱っこしてもらわない

上記のことを意識しても、やむ終えないこともあると思います。

抱っこ紐で外出が必要な時は抱っこ紐に入れるという抱っこの仕方ではなく、抱っこ紐はあくまで落下防止のただのとして、親御さんの両手両腕、体で赤ちゃんを支える抱っこをしましょう。

 

新生児の赤ちゃんを抱く時に、大事に大事に包み込むように抱っこしましたよね。あの感覚を思い出して抱っこしてあげてください。

 

寝かせる向きをこまめに変えてあげる。

体を少しずつ自分の意思で動かせるようになるこの時期は、特に赤ちゃんのむきぐせをつけないように気をつけましょう。寝る向きが同じだと、赤ちゃんの視線の方向や床に当たっている頭も同じ場所になりがちです。左右上下全ての方をバランスよく興味を持てるよう、寝かせる向きをこまめに変えるか、声をかける方向を変えてあげましょう。

 

床に下ろすときにもそーっと

赤ちゃんとの生活にも少しずつ慣れ、首も据わっくると、少しの安心感と育児の疲れから、赤ちゃんへの扱い方が少しだけ煩雑になってきます。寝かしつけの時は起きると困るので、そーっと優しくおろしていると思いますが、起きている時、赤ちゃんの頭がゴンと床に軽く打ち付けられていることがあります。その衝撃は首にも伝わりますので、どんな時もそーっと優しく優しく置くことを意識しましょう。

 

余談ですが、、、

そんな気もちになれ時は、お母さんがとても疲れています。赤ちゃんに優しくできない、イライラする、可愛いと思えない、泣かれると放り投げたくなる、子育てが済んだお母さんに聞くと、誰しもそんな気持ちを味わっておられます。

 

お母さんとお子さんだけの『孤育て』の環境下では起こりうることで、愛情がないのでありません。どうかご自分を責めないでください。

 

まず、睡眠をとること、食事をとること、地域の保健師さんに相談されたり、子育てサービスを活用し、自分を大切にする時間を作りましょう。

 

お母さんの元気が赤ちゃんの元気に繋がります。自分を大切にし、整えることは赤ちゃんへ愛情をかけることと同じです。

 

お父さんは

『頑張ってくれて本当にありがとう』『体辛いよね』『本当によくやってくれてるよ』とお母さんの『辛い』という声に耳を傾け、話をゆっくり聞いてあげましょう。

頑張りすぎている時期なので、アドバイスではなく共感がお母さんの心をほぐしてくれます。

 

また寝てない、食べてない状況では、人は正常ではいられません。

母乳(お母さんの血液)で赤ちゃんを育てているボロボロの奥さんに

栄養の取れる食事を作ってあげられるのはお父さんだけです。野菜が入った熱々のお味噌汁とほかほかのおにぎりだけでもお母さんは元気になります。

 

赤ちゃんが生まれたご家族がおられる職場では、お父さんがお母さんをサポートできるように、赤ご主人をできるだけ早く家に帰すよう声がけいただくことが当たり前の社会になると良いですね。

 

・泣き始めた時はお腹から声が出るまで待ってあげる(詳細はねんね期の暮らし方参照)

 

赤ちゃんの体をたくさん触ろう(ベビーマッサージも⚪︎)

体を動かせるようになってくるとねんね期についた向き癖が出やすく、そり返った姿勢や同じ方向でしか寝ないというようなことが起こります。ベビーマッサージは体の緊張をとり左右差のバランス整えるのにもとても効果的です。専門家の方に一度見てもらうのも良いですし、YouTubeで配信されている童歌や書籍などで紹介されている方法を試してみるのもいいでしょう。難しく考えずにスキンシップとして体に触れてあげましょう。

 

厚着をさせない

この時期は赤ちゃんは体の前で手をからみ合わせる行動をとります。何気ない行動ですがこれは左右の手を協調させる大切な動きです。この協調が起こることで手足をバランスよく使うことができやがて、体幹を育てることにつながります。こういった些細な動きをやりやすくするためにも動きやすい服を着せてあげましょう

 

手足、足首を覆わない

これも『厚着をさせない』と同じ意図があります。いかに動きやすい服装で過ごさせてあげるかがとても大切です。お洋服を上下分かれたものにしてあげたり、着衣が原因で動きが止められるというようなことがないようにしましょう

 

スタイ、よだれ掛けをつけない

少し先の生後6ヶ月ごろ、歯が生え始める時期になるとよだれがたくさん出始めますが、口元が締まり、ベロが上顎(口蓋)についていたお子さんは、唾液自分の力で自然に飲み込めるのでよだれが口元から溢れ出るということはほとんどありません。

そのため、飲み込む力をつけておくことがとても大切になりますが、

スタイ(よだれかけ)をつけておくと首元を圧迫し、飲み込みがうまくできない状況を作り出してしまいます。

 

ご自身でも指で喉に触れた時、話した時、どちらが飲み込み(嚥下)をしやすいか感じてみられてください。

 

スタイ(よだれ掛け)にはとっても可愛いデザインのものが沢山あり、よだれが出ていなくてもつけてあげたくなるグッズですが、赤ちゃんにとっては飲み込みがしずらいものになりますので、なんとなくの習慣としてはつけないようにしましょう。

 

よだれはガーゼで拭く程度で大丈夫です。たくさんでる時はだき方授乳の仕方、寝かせ方、日々の暮らし方を見直しましょう。

 

 

生まれたばかりの赤ちゃんは口で呼吸することができませんが、首が座ってくる頃には喉の構造が変わり、口で呼吸することができるようになります。

 

この時期に口が空いていると、口呼吸を習慣化させやすくなってしまいます。

ねんね期の頃から口を常に閉じさせておくアプローチをしておくことも大切なのですが、

 

口呼吸しやすい体の構造に移行するこの時期はしっかり口を閉じられるように、お口が空いているなと気づいたらお口を閉じさせてあげましょう。

 

お口を閉じるためには姿勢を変える

お口をちょんちょんと触ると口を閉じていた赤ちゃんも吸啜反射の消失時期になると唇に触るだけでは口を閉じてくれなくなります。また口を閉じていたとしても、ベロが上顎(口蓋)についていないということも起こります。寝返りを始めるとそり返ったまま寝てしまうということも多くなってしまうかもしれません。顎がそりかえったままにならないように、一度抱きかかえ、置き直してあげましょう。置き直すときは下の図のように背骨を整え、頭をさする時には顎を少し弾かせた状態で寝かせてあげましょう。

まっすぐ寝かせても、すぐに反り返らせた姿勢をとってしまう場合、体の筋肉が硬直していたり

お腹が張っていることがあります。抱きかた、授乳の仕方を見直し、赤ちゃんが泣いたら、喉泣きがお腹からしっかり泣く、泣き方にまるまで待ってあげ、お腹の中の余分な空気を出してあげましょう。